先日iOS11.2.2をAppleがリリースしました。
iOS11.2.2ではCPUの脆弱性「Spectre(スペクター)」の対策が行われましたが、Melv1nによるとiPhone6にiOS11.2.2をインストールしてベンチマークテスト(パフォーマンス計測テスト)を行った結果、iOS11.1.2に比べ4割程度スコアが低下することがわかりました。
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iPhone6にiOS11.2.2をインストールするとベンチマークが4割程度低下する!?
Melv1nが公開したベンチマークスコア結果によるとiOS11.1.2に比べiOS11.2.2をインストールしたiPhone6ではスコアが4割程度低下しています。
比較対象がiOS11.1.2なのがちょっと残念です。
(iOS11.2、iOS11.2.1との比較もあればもっとわかりやすいような気もします)
ただ、ベンチマークスコアが4割程度低下はかなり影響がありそうな気がします。
iPhone6は発売からだいぶ経っている端末であることもあり、パフォーマンス低下が顕著に出ているのかもしれません。iPhone8やiPhoneXなど最新の機種であれば処理速度も高いはずなのでここまでもパフォーマンス低下は見られないと思われます。
【追記】別の調査ではiOS11.2.2のiPhone6でベンチマークスコアが低下しないという結果もある
「気になる、記になる…」というサイトでは100件のデータでiPhone6のiOS11.2.1とiOS11.2.2のベンチマークを比較しておりますが、こちらの調査によると、iOS11.2.1とiOS11.2.2でベンチマークスコアに明らかな低下は見られなかったようです。
サンプル数(100件)が少ないのであくまで参考ですが、「iOS 11.2.2」と「iOS 11.2〜11.2.1」を比較すると、平均値では「iOS 11.2.2」の方が「iOS 11.2〜11.2.1」に対し9〜10%ほど高いスコアとなっており、最大値はほぼ同じ、最小値は「iOS 11.2.2」の方が7〜12%高いスコアとなっています。
Melv1nが報告するシングルコアで900点台、マルチコアで1,600点台といった低いスコアも確かに多数報告されていますが、これら低いスコアは「iOS 11.2.2」だけでなく、「iOS 11.2」や「iOS 11.1.x」以前のバージョンでも同様に報告されており、なぜこのようなスコアが出ているのかは不明ですが、今回のCPUの脆弱性に対するアップデート(iOS 11.2.2とiOS 11.2)よりも、「iOS 10.2.1」から導入された古いバッテリーによるシステムへの影響を軽減するための性能抑制機能や、他の要因の方が影響が大きいのではないかと予想されます。
Melv1nの調査でベンチマークスコアが4割程度低下という結果が出たのは、iOS11.2.2との比較対象がiOS11.2.1だったことや、バッテリー劣化による影響を抑えるための性能抑制機能などの要因が働いていたのでは?との見解でした。
こちらの情報も含めて考えると、iOS11.2.2自体のインストールによりベンチマークスコアが大幅に低下するというわけではないのかもしれません。
iOS11.1.2やiOS11.2以下からアップデートする場合や古いiPhone端末の場合は影響を受ける可能性がありそう。
実際にiPhone6をiOS11.2.2にした人の声
実際にiPhone6をiOS11.2.2にアップデートした人の声をまとめて見ました。
ファイナンス系アプリが軒並みiOS10以上を要求するようになってきたので漸くiPhone6をiOS11.2.2に更新
久々の入獄環境、5 iocn dockとRemoveAds toggleが無いのが辛いけど心配していた速度低下も今のところ気にならないし、iOS11のいいところを探す方に目を向ける事にするよ
— うどんちゃん@今日の蛮族 (@evizonov) 2018年1月12日
iOS11.2.2にしたiPhone6、具体的にどこか困るって訳じゃないんだけど万遍なく待ち時間が挟まれる感じでストレスあるなぁ
— うどんちゃん@今日の蛮族 (@evizonov) 2018年1月12日
iPhone6だけが性能落ちる!みたいに書いてるけど、iPhone5s以降のiPhone全て、iPadAir以降のiPad iPodTouch第五世代のiOS11.2.2搭載機は大体少しは落ちています。iPhone6がただ顕著・・・
— ニシキ@NKIIB錦の情報局の中の人 (@nkiib) 2018年1月12日
実際にiOS11.2.2にiPhone6をアップデートした人の声ではそんなに違和感を感じないという声もありますが、やはり多少動作が遅くなった印象を持った人が多いようです。
iPhone6など古めの端末でパフォーマンスが低下する可能性はあるけどiOS11.2.2にアップデートすべき!
iPhone6のベンチマークテストを行ったMelv1nは以下のようにまとめています。
As Apple already stated, the iPhone iOS 11.2.2 update is of great security importance. Don’t hesitate to update. The performance change is not worth risking being hacked and bad things from happening as a result.
参考:iPhone performance benchmarks after Spectre security update
以下 Google翻訳
アップルがすでに述べたように、iPhone iOS 11.2.2のアップデートは非常にセキュリティ上重要です。更新を躊躇しないでください。パフォーマンスの変更は、結果としてハッキングされたり、悪いことが起こる危険はありません。
パフォーマンスの低下はあるかもしれないが、ハッキングなど悪いことが起こる可能性は下げられるからアップデートはした方がいいとのことです。
確かにパフォーマンスが低下するからと言ってアップデートしなくてあとで後悔するよりは、アップデートしておいた方が結果的に幸せかもしれません。
Apple 今後のアップデートでパフォーマンスへの影響対策を検討
Apple によると、今後のiOSアップデートでパフォーマンスへの影響を緩和させるような対策を検討するようです。
当社の現時点での検証によると、近日中にリリース予定の Safari の影響緩和策を適用後のパフォーマンス低下については、Speedometer や ARES-6 のテストでは測定可能な影響はなく、JetStream ベンチマークでも 2.5% 未満の影響しかありません。Spectre 脆弱性については、オペレーティングシステム内で今後もさらに影響緩和策を開発・検証し、iOS、macOS、tvOS の今後のアップデートにてリリースしていく予定です
iOS11.2.2のアップデートにより生じるパフォーマンス低下は今後のアップデートで解消される可能性があるようなので、セキュリティー面を考えたらとりあえずアップデートするべきかと思われます。
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